ぼろぼろ

演劇の舞台をお手伝いする事になりまして、受け付けでチケットなんやかんやしたり、舞台上での場面転換でセットをばぁああっと変えたりして大忙し。母も手伝いに来てくれて居て大変助かる。暫くして後はエンディングが無事に終わるのみって所まで辿り着き、ひと息ついた時、気がつくと母の姿が見えない。『煙草かなぁ?』と思ったが一瞬嫌な予感がしたので探しに出た。正面玄関から裏口の警備さんの出入り口までぐるっと回った道端で、母を発見した。
母は仰向けで倒れており、腰の骨が完全にイっちゃってた。痛かったのか苦しかったのか、もの凄い形相で。
すぐに警備さんの部屋へ行き、救急車を呼ぶようお願いをした。ところが警備は『あれもう死んじゃってるでしょ?救急で呼ぶ必要あるの?』と言い放った。頭にきて警備の胸ぐらを掴み、『まだわかんないじゃん!!生き返るかもしんないじゃん!!いいから早く呼んでくださいよ!!』と怒鳴りつけた。
その後救急車が来て担架に乗せられたが、病院には向かわず、近くにある平たい場所で緊急手術を始めた。野次馬が集まりだしたにも関わらず、医者らしき人はその野次馬達にも分かるように大きな声で説明をしながら。
手術しているのを見ていたら、それはもう母ではなくなってた。いつも飲み屋で会う男性だった。手術されながらもちゃんと意識もあったし喋ってた。話を聞くと、『建物の6階から落ちた』とか。すげー怖かった。