一重で細い目をしている彼女は、嬉しい事にいつもうちの二重を誉めてくれます。笑うと無くなってしまうのですが、それはそれでカワイイモノです。然し其れは自分の事ではないからと何処かで思っているのかもしれません。実際生まれ持って一重ならきっと同居人なんかよりもっともっと気にしていたでしょう。彼女も気にしていない訳ではありません。行動には移さないもののやっぱり気にしています。女だ。女だもの。綺麗になりたいさ。そうよね。昔は「整形手術」とかしない事にはみたいな話だったかもしれませんが、今は科学の進歩とやらでテープやノリの様なモノを貼るだけで簡単に出来ちゃいます。だから彼女に勧めてみました。でもあまり乗り気ではありません。怖いとかお金がどうとかではなく、自分の問題だと言うので「そんなに悩んでいるのか…」と心がぴちょんとしました。其の瞬間…
「だってさ、あたし眼が小さいんだもん。ちょっと二重にしたからって変わらない気がする」
お。いやいや。お〜びっくりしたぁ。こいつ目が小さい事を眼球そのものが小さいと思ってやがる。ばーかばーか!!心配して損した。君は君のままでいいさ。とか言ってみる。